自ら生産者となって菜園ライフを楽しんでいると、「この種や苗にも、生産者がいるんだよね」と、ふと気になることがあるかもしれません。

種や苗をつくっている種苗メーカーさんとつながる機会というのは、もしかしたら少ないかもしれませんね。ですがもしも「こうやって育てたよ!」と伝えられたら楽しいと思いませんか?

家庭菜園SNSの菜園ナビでは、種苗メーカーさんと一緒に栽培コンテストを開催しています。そしてナビラーさんの「育てたよ!」の声を、種や苗を生産してくれている人たちに届けているのです。

今回は昨年の初夏にスタートした「おおまさり(落花生)」栽培コンテストで最優秀賞に選ばれた「こうちゃん」さんの投稿日記をご紹介します。「おおまさり」の種を作っている渡辺農事株式会社の審査員も「現場サイドでしか分からない詳細部分も記載してあり逆に参考になりました。」と絶賛の栽培記録。今年「おおまさり」を育ててみたい方にも、きっと栽培ヒントが見つかるのではないでしょうか。

「おおまさり」種まきからの4ヶ月間

「こうちゃん」さんは、山梨県で露地栽培を楽しんでいる中級者のナビラーさんです。初心者の方にもわかりやすいように、工夫ポイントや栽培記録を丁寧に伝えています。

2015年6月2日、渡辺農事株式会社の「おおまさり」の種をまいて栽培スタート。ここから収穫まで約4ヶ月です。
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ポットに種をまくと、発芽のための雨対策として屋根を設置しました。
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6月20日、育った苗を植え付けます。ポットまきした苗は早めにマルチを張った畝へ植え付けるのがいいと「こうちゃん」さんはいいます。 ポットより地温が上がるため、早く大きくなるからです。植え方は、ジグザグとした「ちどり植え」にしました。
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落花生好きな「こうちゃん」さん。約10mの畝に、39株を植えました。株間は50cm。ですが後で実際に収穫量を見てみると、株間はもっと広くとればよかったと思ったそうです。植え付けが終わると、防鳥用に防虫網を設置します。
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7月10日、苗が大きく育ってきたので、防鳥用のネットを撤去。除草もしっかりと行います。丁寧に除草をしている「こうちゃん」さんの畑について、渡辺農事株式会社の審査員も「除草作業がすみずみまで行き渡っている」と評価しました。
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7月14日、マルチを撤去します。この時、「こうちゃん」さんはある実験を試みます。畝の片端の8株分だけマルチを残したのです。マルチの有無が収穫にどう影響するのでしょうか?結果は3ヶ月後の収穫でわかりました。
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7月23日、「おおまさり」はぐんぐん育ち、畝が混んできました。
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7月27日、畝がますます混んできます。
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8月9日、もうマルチが見えないほどに大きくなっています。
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ここで、「こうちゃん」さんはさらに実験を行います。マルチを撤去しているエリアを畝の「端・中央」の2つに区切って、それぞれ「万田アミノアルファ」散布を「する・しない」で収穫への影響を見ようというのです。

わかりやすく、それぞれのエリアに名前をつけてみましょう。
・マルチエリア(端約2m):マルチあり、万田アミノアルファ散布なし
・アミノなしエリア(中央約4m):マルチなし、万田アミノアルファ散布なし
・アミノありエリア(端約3m):マルチなし、万田アミノアルファ散布あり

この日(8月9日)、「アミノありエリア」に「万田アミノアルファ」の1回目の散布を行ないました。5mlを5Lの水で薄めて、これから週に1回のペースで全9回散布していきます。
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「アミノありエリア」に9回目の散布を行ったのは10月4日。収穫までもう少しです。
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「あれ?実がなさそうだけど」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。実は落花生の実は土の中にできるのです。受粉すると花の元に子房柄(しぼうへい)ができ、この子房柄が土の中に潜り込んで実をつけます。花が落ちたところにできるので落花生というんですね。
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「おおまさり」収穫。「万田アミノアルファ」散布で実が充実。

10月20日、「マルチエリア」を収穫。「子房柄の先端は尖っているのでマルチは突き破る」と「こうちゃん」さんは予想していました。そして実験の結果、「こうちゃん」さんは「マルチは無い方がいい」といいます。

子房柄はマルチを突き抜けられないものが多く、枯れてしまったのです。
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それでも約5.4kgの収穫がありました。マルチなしのエリアと比べると、数は多くとれたのですが収穫量としては大差がありませんでした。実が大きくならず、小粒だったのです。
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実はどこにできたのでしょうか?マルチを突き抜けて実をつけた子房柄もありましたが、数えるほどしかなかったそうです。
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実が多かったのは、まず苗の植え付け穴部分でした。子房柄が穴から土に潜り込んで実をつけたのです。そしてマルチからずっと外へ這い出して実をつけた子房柄もありました。土があるところまで伸びていってから潜り込んだのです。そのためマルチと土の境目に、鈴なりに実ができました。
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こうして約2m掘り起こして「マルチエリア」の収穫は終了。
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10月23日、今度は「アミノなしエリア」を収穫します。約4mで12.5kgの「おおまさり」がとれました。
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10月27日、最後に「アミノありエリア」を収穫。5.4kgと収穫量に大差はありませんでしたが、実は大粒になりました。根は他のエリアの倍くらい深く張っていたそうです。ひげ根もたくさん出ていました。

また「万田アミノアルファ」散布の効果について、茹でると柔らかくなってしまう実の発生率がとても低い、と「こうちゃん」さんは感じました。収量よりも実の充実につながったのです。

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いかがでしたか?実験をしながら「おおまさり」栽培を楽しんだ「こうちゃん」さんのように、ナビラーさんはそれぞれの栽培を楽しんだようです。渡辺農事株式会社の審査員も「各自色々なテーマを掲げ、ゴールに向かう姿はカッコ良く」感じたといいます。同じ種や苗をみんなで一斉に育てるため、ナビラーさん同士の交流も盛り上がりました。「おおまさり」栽培コンテストに参加した、他のナビラーさんの投稿日記もぜひ覗いてみてくださいね。

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